来年度予算要求を見直す政府の行政刷新会議の「事業仕分け」で、 スポーツ予算の約59億円が大幅な削減との結論になった。 民主党が力を入れる行政の無駄の洗い出しで、スポーツ界も無傷では済まない見通しだ。 仕分けでは「国体に助成の必要はない」「総合型スポーツクラブ育成推進事業はいらない」 など厳しい意見のほか、サッカーくじ(toto)の助成事業と重なる地域スポーツ振興事業の 整理見直しを求める意見が出た。 民主党は地域密着型のスポーツ振興や健康増進に重点を置いているが、対象になった。 日本オリンピック委員会(JOC)内には、同党が政策であまり強調していない競技スポーツ関係にも 大なたが振るわれるかもしれないとの不安がある。 スポーツ界はこれまで日本体育協会会長の森喜朗元首相ら自民党の大物とのパイプに頼ってきた。 味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)も、小泉純一郎元首相に直談判して 北京五輪前のオープンを実現させた。 仕分け結果が来年度予算に反映されるかどうかは、財務省の予算査定で決まる。 予算減なら「メダルを量産した04年アテネ五輪からの勢いをそがれることになる」と 福田富昭JOC副会長は言う。
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