愛媛県砥部町の県立とべ動物園で、1999年に生まれた時から飼育員に育てられた雌のホッキョクグマ 「ピース」が2日、10歳の誕生日を迎えた。人間なら30歳ぐらいだが、人工保育の成功は国内でほかに 例はなく、生存記録を更新し続けている。 とべ動物園によると、ピースは双子で生まれ、もう1頭が母グマに傷つけられてすぐに死亡したことから人工 保育に。飼育員の高市敦広さん(39)が生後約100日まで夜間と休日は自宅に連れて帰り、一緒の 布団で寝て哺乳瓶でミルクをあげるなどして育てた。 ピースは3歳になっててんかんを患い、今でもひきつけを起こす。2005年8月にはプールの中で発作を起こし、 うつぶせで動けなくなったところを、たまたまおりの外で見た高市さんが駆け寄り、顔を持ち上げて呼吸させて 助けた。 ある職員は「高市さんが見たのは本当に偶然だった」と当時を振り返る。それ以来、プールに24時間水を 張るのをやめ、高市さんが見守る時間だけにした。 これまでホッキョクグマの人工保育は国内では75日が最長で、海外でも数頭の成功例が報告されている だけという。 画像 ソース
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