「残業、夜勤に追われた時代が懐かしい」。小松市内の鉄工所で働く金属加工員の男性(23)は、そう言って深いため息をついた。 コマツを始めとする大手機械メーカーの下請けとして、大型プレス機の部品などを製造しているが、 不況と円高のダブルパンチで受注が激減、勤務日が週5日から3日に減らされた。 そればかりか残業もほとんどなくなり、深夜3時までの夜勤も廃止。給料は2年前と比べて5万円減り、ボーナスはもちろん、ゼロだ。 休日は、自宅でゲーム。だが、時間が有り余るため、「ドラクエ」の主人公のレベルを95まで上げてしまい、かえってむなしさが募った。 交際して3年になる恋人(21)との結婚も意識し始めたが、「このままでは家族も養えない」とプロポーズをためらっている。
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