地上デジタル放送になると「テレビ大阪」が見られない? そんな疑問が京都府南部地域で 広がっている。建前上、テレビ大阪は「大阪府域放送」だが、実際は京都市以南の多くで 視聴できた。それが電波の特性で受信できなくなる場合が生じている。独自の番組を 楽しんでいた視聴者から、戸惑いの声が上がっている。 「いつも見ているテレビ大阪が映らなくなるって本当か」。総務省京都府テレビ受信者支援 センター(デジサポ京都)が16日、城陽市で開いた住民向け説明会で、男性(64)が質問した。 説明員の答えは「基本的に京都ではご覧になれません」。 府南部ではこれまで、テレビ大阪の生駒送信所(東大阪市)や枚方中継局(大阪府島本町)から 受信できる世帯が多かった。アナログでは中継局などから離れるにつれ、徐々に画質が 落ちるが、地デジでは電波の強さが一定を下回ると、まったく映らなくなる。 デジサポ京都は「エリアは大阪府」と原則を掲げるが、アンテナの向きや高さ、ブースターなどを 調整すれば、視聴できる場合がある。地デジ対応後、初めて映ったという世帯もあり、 受信状況はさまざまだ。 テレビ大阪には「映らなくなった」など地デジ受信に関する相談が多い日で100件以上寄せられ、 府県別では京都が一番という。 このため、9月から相談窓口告知のCMを始めた。京都の寺で修行僧らが地デジ対応の テレビをつけるが画面は真っ黒で「あれっ、何で」と嘆く内容。支援体制も強化し、現地に 出向いたり、有料のケーブルテレビ加入の選択肢も示している。 経営戦略室の北浜義信室長は「地デジでテレビが良くなるという視聴者の期待は裏切れない。 アナログと同様、京都でもアンテナで視聴できるよう最大限努力する」と話す。 京都新聞
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